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この記事は2020年2月1日に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

中津町の予讃線沿いにセーブポイントあらわる【小ネタ】

1月のある朝、出勤途中に見慣れぬ物体が目に留まりました。
チェーンか何かで囲っているように見えたり見えなかったり。何やアレ?

運転中に見えるセーブポイント

その時私は車を運転しており、狭い道で後続車も来ていたので止まるわけにもいかず、そのまま通過してまるつー編集部へ向かったのですが・・・さてその日の午後の話。

午前中の忙しい業務の中で怪しい物体のことなどすっかり忘れていた私の耳に、hirok@まるつーが他の編集スタッフに「会社近くにセーブポイントが出現している」と訳の分からんことを力説しているのが聞こえてきました。日夜まるつーのシステム改良で寝不足だと言ってたので、遂に夢と現実がごっちゃになったのかと不安になりつつ耳をそばだてていると、案の定hirokの言葉は誰にも信じてもらえてない様子。そらそうやろ。

そして、うっかり目が合った私に助けを求めるように「Y口さん!Y口さんなら知ってますよね!?ここに来る途中にセーブポイントがあるのを!!」と詰め寄って来たのです。他の編集スタッフが「ああ、hirokがおかしくなった」と哀れみの目で見守る中、私はピンときました。ここに来る途中? そうだ、確かに朝見たアレはセーブポイントだったと!

Y口:もちろん見たで。確かにアレはセーブポイントやな。

hirok:ですよねっ!?アレ絶対セーブポイントですよね?ほらー、Y口さんもある言うてるやん!

一同:・・・(冷たい目)

Y口:・・・我々2人だけにしか見えとらん可能性もあるな。ちょっとセーブついでに確認してくるわ!

そう言い放つ私には、1つの考えがありました。自分でも忘れてるだけで、10代ぐらいにあそこでセーブしてるかもしれん。これは人生やり直しのチャンスに違いない。ロードできるのは1人だけかもしれんから、当然hirokは事務所に置き去りにすべきだ。さあ急がねば。「ロードできたらここ何十年間の競馬の結果とかも全部分かるし、人生イージーモードでウハウハや!」とニヤケながら・・・。

ちなみに、セーブポイントとは何じゃという方のためにWikipedia先生の解説を抜粋しておきます。

セーブポイント(save point)は、コンピュータゲームにおいて進行状況のセーブができる箇所に制限がある場合、セーブが可能な地点を指す。
セーブポイントは作品により設置されている場所は異なり、ダンジョン内、ステージ選択画面、町の入口、教会、宿屋などに設置されている。形態もさまざまで、光などで示されたエリアに立つことによりセーブが可能になるもの、何らかの物体に触れてセーブ画面を呼び出すもの、特定の人物(教会の神父や宿屋の店主など)に話しかけてセーブを行ってもらうものなどの種類がある。

引用:Wikipedia

ここに書かれている「光などで示されたエリアに立つことによりセーブが可能になるもの」の一種が出現したと、Y口&hirokは目論んでいるとお考えください。

これがその。

仕事をほったらかしてセーブポイントに到着。チェーンの外のそれっぽい石の上に立ってみたり、「ロードします」と口に出してみたり(誰にも見られてないことを祈る)しましたが、ま、大方の予想通りロードはできませんでした。チクショー!
とりあえず「セーブします」とも言っておきましたが、果たしてどうだろうか。

セーブポイント

散々セーブポイント扱いしてきたこれですが、近くで見ると紛れもなく井戸でした。セーブポイントと言うより回復の泉。

セーブポイント

しかし・・・これは飲んでも回復しそうにないですね。むしろ体力削られそう。
それにしても、周りはコンクリートでガッチガチですね。

中津御用井戸 色あせた案内板

すぐそばに、著しく色あせた案内板がありました。どうやら「中津御用井戸(御用泉)」という文化財らしい。

井戸を含めたこの付近の地名は御用井戸や御用泉と呼ばれています。京極の殿様が、中津御茶所と呼ばれた中津別邸(現 中津万象園)で御茶会などを諸行事を催すときに、ここより汲み上げた水を使用したと伝えられています。
また、東側の中津万象園に通じる道は、御茶屋道と呼ばれています。

引用:中津御用井戸案内板

なるほど、京極のお殿様がお茶をたしなむ時にここでお水を汲んでいたのですね。これは本当に回復の泉だったのかもしれませんな。しかし、毎日近くを通っていたのに、この井戸の存在に全く気付きませんでした。
しかも、何故また急にセーブポイント感を出してきたのかも気になります。

市役所に聞いてみた

そこで、丸亀市文化財保護室のMさんに聞いてみました。

Y口:なんで急にセーブポイントみたいにしたんですか?

Mさん:セーブポイントって(笑) 実は昨年、地元から「用水路が崩れたので補修してほしい」と依頼がありまして、そのついでと言ってはなんですが、用水路横の御用井戸も改修したという次第です。

Y口:時期的にはいつ頃?

Mさん:手許の資料によると、昨年の12月27日に完成となっていますね。

なるほど。それで今年に入って正月休み明けのhirokやY口が気付いたんですね。

以前の御用井戸

丸亀市公式サイトより

ちなみに、コンクリートで補修する前はこんな感じだったようです。蛇が出そう(笑)
でも・・・こっちの方が趣があっていいような・・・。崩れたんじゃ仕方ないですけどね。

御茶屋道をたどる

さらに、上記の案内板によると、セーブポイント(御用井戸だってば)の東側の道は「御茶屋道(おちゃやみち)」と呼ばれているそうです。

御茶屋道 セーブポイントが見える辺り

これがその「御茶屋道」。いつも惰性で通っていたこの道に、「御茶屋道」なんて立派な名前がついていたと言う事実に驚きですね。

御茶屋道 線路の下

ここも、上に線路が通る前から「御茶屋道」だったのでしょうね。頭上を電車が走っているのを見たら、京極のお殿様もビックリでしょう。あそこがセーブポイントじゃなくてタイムトラベル用のゲートか何かだったとしたら、たまに殿様が電車を見に過去からやって来てるかも知れませんが、話がややこしくなるのでこれ以上は膨らまさないでおきましょう。

御茶屋道 吠えられる

上の画像よりちょっと北寄り。何の特徴もない田舎の道ですが、「御茶屋道」です。めっちゃ犬に吠えられましたが、「御茶屋道」です。

中津万象園 外観

「御茶屋道」の終点は中津万象園です。撮影日が違うので急に晴れましたが、そこは気にしないでください(笑)
丸亀市公式サイトに、分かりやすい地図がありました。こんな位置関係です。↓↓↓

御用井戸と御茶屋道のMAP

丸亀市公式サイトより

以上で、特に何のオチもなくセーブポイントの話は終わりです。小ネタですし。
ひょっとしたら今回はセーブされてるかも知れないので、今後人生で何か大失敗したら、こっそりロードしに御用井戸に行ってみようと思います。江戸時代に飛ばされるかも知れませんが(笑)

場所

御用井戸(セーブポイント)の場所は、地図だとこちら。↓↓↓