覆面@まるつーとは:全国のニュースをどこからともなく見つけてくる、正体不明の覆面コラムニスト。まるつーとの関係については「コメントを控える」としている。
何が起きた?
2026年9月4日(金)、厚生労働省が国民年金の「第3号被保険者制度」を縮小するかどうかを話し合う有識者検討会の初会合を開きました。
この第3号被保険者、ざっくり言うと「会社員や公務員に扶養されている配偶者」のことです。20歳以上60歳未満で年収130万円未満などの条件にあてはまると、自分で年金保険料を払わなくても基礎年金がもらえる仕組みです。専業主婦(主夫)やパートで働く人の多くがここに当たります。実際、対象者の98%は女性だそうです。
検討会では、約2万人を対象に実態を調べる方針が示されました。どんな働き方をしているか、育児や介護が必要な家族がいるか、そもそもなぜこの制度を使うことになったか、などを聞くそうです。結果は本年度中(2026年度)にまとめ、議論の反映は2030年の年金制度改正を目指すとのこと。
なぜ話題?
背景にあるのは「不公平だ」という声です。共働きが当たり前になり、夫婦そろって保険料を払う世帯が増えました。「片方は払っているのに、片方はゼロで同じ基礎年金? それはどうなの」というわけです。第3号の人数はピーク時から半分ほどに減っていて、時代に合わなくなってきたという指摘もあります。
つまり簡単に言うと、「保険料タダで基礎年金」の専業主婦向け制度を、共働き時代に合わせて縮める議論がついに動き出したという話です。
覆面が気になったところ
「不公平だから縮小」という理屈は分かりやすいのですが、分かりやすさゆえに、こぼれ落ちる人がいないか心配になります。病気や障害、育児や介護で「働きたくても働けない」人も、この制度に頼っています。共同通信によると、初会合でも複数の委員から「働けない事情がある人への配慮が必要」「就労を後押しする制度と一緒に議論すべきだ」との声が出たそうです。ここは小生も同感です。
反対側から見ると
縮小に賛成する側は、共働きや単身で保険料を払っている人から見れば、払わずに同じ給付を受けられる仕組みは不公平だと。報道では連合や経団連の委員が、将来的な廃止も含めて検討すべきだと主張したと伝えられています。
一方、慎重・反対の側から見れば、対象の98%が女性という現実があります。事情があって働けない人の支えを一律に細くしてよいのか。縮小の設計しだいでは、いちばん弱い立場の人がいちばん重い負担を背負いかねません。どちらの言い分にもうなずける部分があります。
覆面のひとこと
「不公平の是正」と「働けない人への配慮」は、どちらか一方を選ぶ話ではありません。
制度を縮めること自体より、「働ける人には後押しを、働けない人には支えを」の線引きを丁寧にできるかが本番です。2万人の実態調査は、その線引きの材料になるはず。数字あわせの調査で終わらせず、現場の事情をちゃんとすくい上げてほしい。決まるのはこれから、だからこそ今の議論の中身を見ておきたいのです。
まとめ
厚労省が9月4日に検討会を始め、約2万人の実態調査を行う方針を示したこと、結果は本年度中にまとめ、2030年の制度改正での反映を目指すことがあります。対象者の98%が女性で、人数はピーク時から半減している点も公表内容です。
中讃地区でも、パートで家計を支えながら子や親の世話を担う人は少なくありません。「130万円の壁」を気にして働く時間を調整してきた人にとって、これは遠い霞が関の話ではなく来月のシフトに響く話です。



