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この記事は2019年8月29日に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

「ビールとドイツ音楽の夕べ」を丸亀市民ひろばで8月30日(金)に開催。ビール片手にソーセージを頬張りながらドイツ音楽を楽しむ贅沢な時間

8月30日(金)に、丸亀市民ひろばで「丸亀ドイツ兵俘虜楽団の足跡を辿る音楽フェストVol.12 ビールとドイツ音楽の夕べ」が開催されます。

丸亀市観光協会公式サイトより

かつて第一次世界大戦時、日本とドイツは中国で戦火を交え、降伏したドイツ兵4627人を捕虜としました。彼らは日本国内に12ヶ所あった俘虜収容所に収容されましたが、その内の1ヶ所が、丸亀の本願寺塩屋別院でした。塩屋別院に収容されたドイツ兵324人は、1914年11月から2年5ヶ月の間、俘虜生活を送ることになります。

当時の俘虜の生活は、バーグ条約の規定により、個人を尊重して人道的に扱われ、運動やビールを飲むことなども許可されていました。やがて彼らの能力を生かす機会も増え始め、ソーセージを作ったり、技術者として学校などで指導するようになったそうです。

浄土真宗本願寺派四州教区教務所公式サイトより

そして、一番興味深いのが、俘虜のエンゲルを中心に楽団を結成し26回もの演奏会を開催していることです。当時演奏された曲目も判明していて、今回のイベントでも演奏されます。後にエンゲルらは徳島の坂東収容所へ移転収容され、そこで日本初の「第九」の演奏をすることになりますが、そのきっかけは丸亀で芽吹いたものだったのですね。

このイベントは、当時の丸亀市民とドイツ兵たちとの交流を顕彰して、毎年開催されています。
ビールやソーセージなどを販売するバザーもあり、本場のドイツグルメに舌鼓を打ちながらドイツ音楽を鑑賞できるという、とても贅沢な大人の時間を気軽に楽しむことができます。

ちなみに、丸亀から坂東収容所に移転した後のドイツ兵たちの音楽活動については、「バルトの楽園」という映画にもなっていますので、機会があればそちらもご参考になさってください。

日程

8月30日(金) 18:30~(食べ物バザーは17:30~)
※雨天の場合は、丸亀市民ひろばでバザーのみ実施

会場

丸亀市民ひろば

入場料

入場無料

出演(予定)

滑稽芝居 香川県住みます芸人 梶 剛(司会)
二代目丸亀城お笑い人力車芸人 まるがめくん
男声合唱団 収容所楽団「Der Lagerchor」
楽団等 カンタービレ・ギターマンドリンアンサンブル
丸亀市民吹奏楽団
綾歌吹奏楽団
丸亀シティフィルアンサンブル(MCO)ほか

内容

演奏等

今から約100年前の本願寺塩屋別院での丸亀ドイツ兵俘虜(1914年収容)の音楽活動や収容所生活に想いを起こすことのできる場を提供します。

食べ物バザー

本場ドイツの食「生ビール・ソーセージ・パン等」を販売します。ドイツの食文化をお腹いっぱい楽しんでください。その他食べ物等もご期待ください。

ドイツ兵俘虜関係のパネル写真展及びドイツ国紹介

日本最初の「第九」演奏に多大な影響を与えたであろうと思われる丸亀ドイツ兵俘虜の音楽活動等の研究資料をご覧ください。同時にドイツ国の紹介を行っています。

広がる友情の輪 ~藤井学園国際交流~

藤井学園と聖ベルンハルト・ギムナジウム(ドイツ・ヴィリッヒ市)の姉妹校交流事業について、姉妹校提携までの軌跡とドイツ派遣生徒たちの活躍の様子を写真資料等でご覧ください。