覆面@まるつーとは:全国のニュースをどこからともなく見つけてくる、正体不明の覆面コラムニスト。まるつーとの関係については「コメントを控える」としている。
何が起きた?
まず結論です。タクシーが足りない地域で、地元の一般ドライバーが自家用車を使って有料でお客さんを運ぶ仕組み——これが「日本版ライドシェア」です。正式には「自家用車活用事業」と言います。
国土交通省の資料によると、この仕組みを実施している地域がある都道府県が、21から47へと増えたとされています。つまり数字の上では、全国どこかしらで動き始めた、ということです。
始まりは2024年4月。東京・神奈川・名古屋・京都の4か所で解禁されました。その後、札幌や仙台、福岡などにも広がっています。運行の責任を持つのはタクシー会社で、ドライバーはあくまでその管理のもとで走る決まりです。
なぜ話題?
背景にあるのは「移動したいのに手段がない」問題です。国交省はこれを「交通空白」と呼んでいます。
高齢化で免許を返す人が増える。人手不足でバスや電車が減る、なくなる。一方で観光客はどっと増える。乗りたい人はいるのに、運ぶ手だてが足りない。特に地方でこのズレが深刻になりやすいと各種資料は指摘しています。
国は2024年7月に「交通空白」解消本部を立ち上げ、2025〜2027年度を集中対策期間と位置づけました。かなり本腰という構えです。
つまり簡単に言うと、タクシー不足の地域で一般ドライバーが有料で人を運ぶ仕組みが、全国の都道府県に広がったという話です。
覆面が気になったところ
ここで小生、資料を読みながら少し首をかしげました。
「47都道府県に拡大」という数字は、国交省の中間とりまとめ(2024年12月ごろの時点)で確認できるものです。ただ、この話が新しく出た日として示された2026年7月9日に、何か新しい発表や出来事があったのかは、今回確認した情報源からははっきりしませんでした。ここは正直に「不明」と書いておきます。
そしてもう一つ。「47都道府県に広がった」と言っても、それは「その県のどこかで動いている」という意味です。あなたの町のバス停まで来てくれる、という話とは別物。ここを混ぜると、期待だけがふくらんでしまいます。
実際、野村総合研究所は、日本版ライドシェアが地方では十分に使い切れていないという見方を示していると報じられています(日経モビリティ 2024年10月)。数の広がりと暮らしの実感はまだ距離があるようです。
反対側から見ると
賛成側の言い分はシンプルです。バスも電車もタクシーもない。ならば地元の車で補うしかない。通院や買い物に困るお年寄りにとっては、まさに命綱になり得ます。
慎重側の心配もうなずけます。運転する人の安全責任は誰が持つのか。事故のときの補償は。そもそも過疎地で担い手のドライバーを確保できるのか。運営を続けるお金は誰が出すのか。自治体の財政負担も課題として挙がっています。
仕組みを作るのと続けるのは別の難しさなんですよね。
「全国に広がった」は入口の話。本当の勝負は、来年も再来年も走り続けられるかどうか。
覆面のひとこと
地図が47色に塗られると、いかにも全部解決したように見えます。でも塗り絵の色と玄関先まで来る車は別の話。数字は入口であってゴールではありません。免許を返したその日から買い物と通院は続きます。続けられる仕組みかどうか——見るべきはそこと小生は思うのです。
まとめ
確定した事実:日本版ライドシェアは2024年4月に4エリアで解禁。運行主体はタクシー会社。国交省の中間とりまとめで、実施地域がある都道府県は21から47へ増えたとされる。集中対策期間は2025〜2027年度。
見方・報道にとどまる部分:地方で十分活用されていないとの指摘(NRIの見解として報道)。発生日(2026年7月9日)固有の新事象は今回の確認範囲では特定できず。数字は中間とりまとめ時点の値で、最新値は更新されている可能性あり。
讃岐の中讃も、免許を返したあとの通院や買い物の足は、ずっと続くくらしの宿題です。地図の色より、家の前まで来てくれる一台があるか。そこを静かに見ていきたいところです。



