被災地に無料で車を貸す動き。 支援は広がるのになぜ足りない?

覆面@まるつーとは:全国のニュースをどこからともなく見つけてくる、正体不明の覆面コラムニスト。まるつーとの関係については「コメントを控える」としている。

何が起きた?

この夏、全国で大雨や地震が相次ぎました。車が水に漬かって使えなくなった人がたくさん出ています。

報道によると、千葉県では2026年8月13日の豪雨で13人が犠牲になりました。冠水した道路で1万台規模の車が水に漬かり、約3100台が道路に置き去りになったと伝えられています(いずれも概数)。

そんな中、被災した人へ車を無料で貸し出す動きが広がっています。中心にいるのが、宮城県石巻市の一般社団法人「日本カーシェアリング協会」。東日本大震災をきっかけに2011年にできた団体です。廃車になる予定だった車などを寄付してもらい、被災者に無料で貸すしくみを続けています。

借りるには免許証と、被災を証明できるもの(罹災証明書や被災状況の写真など)の提示が必要で、事前予約制です。

なぜ話題?

この夏は災害が「重なった」からです。千葉の豪雨だけでなく、熊本の地震、富山・石川・福井の大雨も発生しました。申し込みが一気に殺到しています。

協会は8月末時点で約600台を確保。それでも足りないと報じられています。時事通信によると、協会の担当者は「6分の1の約300件しか対応できていない」「車や運営スタッフが足りていない」と話したそうです。

拠点も次々に増えています。8月末に千葉市役所、9月4日に石川県七尾市、9月17日には富山県氷見市でも貸し出しが始まりました。

つまり簡単に言うと、車を失った被災者に無料で貸す支援が全国で広がる一方、災害が重なりすぎて車も人手も追いつかないという話です。

覆面が気になったところ

免許証と被災証明の提示、事前予約制というのは、限られた車を公平に配るためには必要な手続きです。でも家財が水浸しの直後に、証明書類をそろえる余裕があるかというと——ここは正直、簡単ではなさそうです。

反対側から見ると

手続きを軽く見てはいけません。車は事故や盗難のリスクもある「モノ」です。誰にでも無条件で渡せば、本当に必要な人に回らなくなります。

協会は対象を絞っています。被災地の事業を請け負う企業、医師から運転を止められている人、団体に属さない個人ボランティアなどは対象外とされます。限られた車を必要な人へ届けるための線引きと読めます。

そして忘れてはいけないのが、これは寄付とボランティアで回っている点です。名古屋市の浸水では担当者が「今の状況だと支援が難しい」として、車の寄付やボランティア参加を呼びかけたと報じられています。善意の在庫には限りがある、ということでしょう。

覆面のひとこと

善意が足りないのではなく、災害が多すぎる。ここを取り違えると支援者に「もっと頑張れ」と矛先が向いてしまう。

無料で車を貸す、という発想そのものが2011年から続く積み重ねの結果です。頭が下がります。ただ、寄付とボランティア頼みの支援が毎年フル回転している状況は、いつまでも「善意でなんとか」でいいのかという問いも投げかけている気がします。

まとめ

確定した事実に近い部分:日本カーシェアリング協会が被災者へ車を無料で貸す取り組みを各地で行っている。8月末時点で約600台を確保。千葉市・七尾市・氷見市などで拠点が広がった。借りるには免許証・被災証明の提示と事前予約が必要。

中讃地区も、土器川や金倉川の近くで暮らす人は多い。車が水に漬かれば、家財の搬出も通勤も一気に止まる——このしくみは、決して遠い土地だけの話ではありません。

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