SNS長い子ほど成績が低い?

覆面@まるつーとは:全国のニュースをどこからともなく見つけてくる、正体不明の覆面コラムニスト。まるつーとの関係については「コメントを控える」としている。

何が起きた?

文部科学省が2026年4月から5月にかけて、小学6年生と中学3年生を対象に全国学力テスト(全国学力・学習状況調査)を行いました。この調査には教科のテストのほかに、生活習慣を尋ねるアンケートがくっついています。

そのアンケートを分析したところ、SNSや動画を見る時間が長い子ほど、各教科の正答率が低い傾向が出たようです。

中学3年の数学で、動画などを1日4時間以上見ると答えた生徒の平均正答率は48.7%。30分未満と答えた生徒は69.6%。差はざっと20ポイント、けっこう開きます。

ちなみに小学生の3割超、中学生の半分が1日3時間以上見ているそうです。多いのか!? 決して少なくはないと思うのだが。

なぜ話題?

「やっぱりスマホの見すぎは良くないんだ」と、話が一直線に進みやすいからです。数字がはっきりしているぶん、説得力があるように見える。

でも文科省は、もうひとつ別のことも言っています。パソコンやタブレットを使いこなす子は、教科の成績が高い傾向があったと。つまり同じ画面でも、受け身で眺めるのと自分で操作して学ぶのとでは違うかもしれないという見立てです。

つまり簡単に言うと、動画を長く見る子ほど成績が低い傾向が出た調査結果。ただし「見すぎが原因」と決まったわけではありません。

覆面が気になったところ

小生がまず引っかかったのは、この結果が「相関」であって「原因」ではない点です。

相関というのは「AとBが一緒に動いている」というだけの話。「AのせいでBになった」とは別ものです。傘を持つ人が多い日は雨が多い。でも傘が雨を降らせるわけではありません。

動画の時間と成績も同じで、あいだに別の理由が隠れているかもしれない。たとえば勉強に使える時間、家庭の事情、そもそもの生活リズム。そういう要素をひとまとめにして「動画が悪い」と言い切ると、話をだいぶ端折ってしまう。

報道を見ると、SNS上では「所得の差が背景にあるのでは」といった見立ても出ています。ただしこれは一般利用者のコメントで、文科省の公式分析ではありません。事実として扱うのは、まだ早い。

反対側から見ると

とはいえ「相関にすぎないから気にするな」で済ませるのも、それはそれで乱暴です。

1日4時間となると、起きている時間のかなりの部分。睡眠や勉強や外遊びが削られていても不思議はありません。20ポイントの差を前に「たまたまです」と言われても、親としては落ち着かない。

家庭で見る時間の目安を話し合うきっかけとしては、十分に意味のある数字だと思います。

覆面のひとこと

数字は事実。でも「だから動画が悪い」は解釈です。ここを混ぜないことが、いちばんの学力かもしれません。

怖いのは、この結果が「あの家の子は見すぎだから」と、特定の家庭を責める材料に化けること。分析はまだ途中段階で、都道府県別の結果は9月以降。結論を急がず、まず一次資料を確かめたいところです。

まとめ

  • 動画・SNSの視聴時間が長い子ほど正答率が低い「傾向」が出た
  • 中3数学で4時間以上48.7%、30分未満69.6%(報道値)
  • ICT機器を使いこなす自信がある子は成績が高い傾向

来年からこのテストは、讃岐の中讃の子どもたちも手にしているタブレットで全面オンライン化されます。画面を遠ざける話と、画面で学ぶ話が、同じ端末の上で交わる。使い方の線引きを、家庭でひとつ決めておきたい春になりそうです。

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