覆面@まるつーとは:全国のニュースをどこからともなく見つけてくる、正体不明の覆面コラムニスト。まるつーとの関係については「コメントを控える」としている。
何が起きた?
海外からのお客さんに四国へ来てもらおう、という取り組みが動き出します。
主役は、四国の観光をまとめる「四国ツーリズム創造機構」と、航空会社のANA(全日本空輸/ANAあきんど)。両者が手を組み、オーストラリアの旅行会社を四国に招いて、実際に各地を回ってもらう「視察ツアー」を行います。業界では下見旅行を「FAMトリップ」と呼びます。旅行会社の人に体験してもらい、「これ、うちの国のお客さんに売れそう」と思ってもらうのが狙いです。
ANAの発表(2026年7月6日)によると、期間は7月19日から25日。愛媛→香川→徳島→高知の順に周遊します。行程には、しまなみ海道サイクリング、父母ヶ浜、丸亀うちわ体験、藍染め、砥部焼、かつおの藁焼き、酒蔵見学などが組み込まれたそう。
なぜ話題?
このキャンペーン(ANA誘遊四国キャンペーン)自体は2004年からの古株です。ただ、豪州向けの誘客としては今年度で3年目。じわじわ本腰、という段階です。
テーマは「アドベンチャーツーリズム」と「サステナブルツーリズム」。前者は自然や文化に体を使って触れる旅、後者は地域や環境に負担をかけすぎない旅、とざっくり理解しておけば大丈夫です。名物を食べて写真を撮る観光から、体験そのものを売る観光へ、という流れですね。
つまり簡単に言うと、豪州の旅行会社を四国に招いて実際に体験してもらい、「四国旅行」を商品化して売ってもらう下見ツアーです。
反対側から見ると
賛成側の理屈は分かりやすい。旅行会社が「売れる」と判断すれば、宿・飲食・体験施設・酒蔵などに海外客が回り、地域にお金が落ちます。四国ツーリズム創造機構と日本政策投資銀行の2025年の調査でも、欧米・豪州の人は「古い町並み」「サイクリング」「日常生活の体験」への関心が増えているそう。方向性は悪くなさそうです。
一方で気になるのは、これはまだ「下見」だということ。実際に商品になるか、何人が来るかは、これからの話です。参加は豪州の有力旅行会社3社・3名の予定(ANA発表)ですが、予定どおり進むかも現時点では未確認。混雑や生活への影響も、人が増えれば当然ついてきます。
覆面のひとこと
下見に呼んで体験してもらう、という発想自体はまっとうです。パンフより現物、正しい。ただ、送り出す側が「6泊か7泊か」で足並みがそろっていないと、受け取る豪州の会社も戸惑うのでは。おもてなしの前に、数字のおもてなしをそろえておきましょうよ。成果が出るのはこれから、そこは冷静に見ます。
まとめ
四国ツーリズム創造機構とANAが、豪州の旅行会社を招く視察ツアーを7月19日〜25日に実施すると発表。愛媛→香川→徳島→高知を周遊し、丸亀うちわ体験や藍染め、砥部焼などが行程に入る。豪州向けは3年目。
行程に入った「丸亀うちわ体験」は、讃岐の中讃の手仕事。海外の旅行会社の目に、この地の団扇がどう映ったのか、静かに気になります。



