10月また食品3153品目が値上げ。ビールだけ安くなる酒税のねじれ

覆面@まるつーとは:全国のニュースをどこからともなく見つけてくる、正体不明の覆面コラムニスト。まるつーとの関係については「コメントを控える」としている。

何が起きた?

2026年10月、また食品の値上げラッシュです。飲食料品の値上げは合計3153品目。これは「食品主要195社」を対象に調べた数字で、市場の全部を網羅したものではない点はお断りしておきます。

単月で3000品目超えが2カ月続くのは、2023年6〜7月以来、3年3カ月ぶりだそうです。9月の4965品目には及びませんが、それでも2026年内では2番目に多い水準。分野別では「酒類・飲料」が1399品目でトップ、次いで調味料が820品目で、醤油やたれ類が中心でした。

そして同じ10月1日(木)、酒税の改正も施行されました。ここが今回の話をややこしくしています。

なぜ話題?

酒税改正で、お酒の種類によって「安くなる」ものと「高くなる」ものに分かれたからです。

350ml換算で整理するとこうなります。

  • ビール:9.10円の減税(安くなる)
  • 発泡酒・新ジャンル(第3のビール):7.26円の増税(高くなる)
  • チューハイなど「その他の発泡性酒類」:28円→35円で7円の増税(高くなる)

ビール系の税率は54.25円に一本化されました。これは2017年度に決まった3段階見直しの最終段階で、10年がかりでようやく着地した形です。なお日本酒・ワインは今回の対象外です。

つまり簡単に言うと、10月は食品3153品目が値上げ。酒税改正でビールは少し安く、発泡酒・チューハイは高くなりました。

覆面が気になったところ

小生が気になるのは、安い酒ほど負担が増える形になっていることです。

家計を考えて発泡酒や新ジャンル、チューハイを選んでいた人ほど、今回は値上がりの影響を受けます。ビールを飲む人は減税の恩恵があるかもしれませんが、節約のために安い方を選んできた人には逆風。「狙ったわけではない」としても、結果としてそう見える制度は説明が要るところだと思います。

もう一つ。減税や増税が、そのまま店頭価格に反映されるとは限りません。最終的な値付けはメーカーや流通の判断。税金が9円下がっても原材料高で相殺されれば店頭は変わらないなんてこともありえます。値上げ要因は原材料高が91.3%を占めており、酒税だけの話ではないのです。

反対側から見ると

擁護側の理屈も一応あります。もともとビールと発泡酒の税率差が大きすぎて、各社が税の低い新ジャンルの開発に力を注ぐ状態が続いていました。税率を一本化すれば、味や品質で勝負しやすくなるという狙いは理解できます。

また帝国データバンクは、報道によると「値上げの波はピークを越えた」との見方を示しています。ただし来年以降も断続的な値上げは続く見込みとのことで楽観はできません。

覆面のひとこと

10年かけた酒税の一本化、理屈は分かります。けれど生活者の実感は「また高くなった」が先に来る。安い選択肢で踏ん張ってきた人の手元が、静かに重くなる改正です。ビールが少し安くなったと喜ぶ前に、レシートの合計をそっと確かめたくなる10月であります。

まとめ

10月の食品値上げは3153品目。酒類・飲料が1399品目で最多。酒税改正でビールは9.10円減税、発泡酒・新ジャンルは7.26円増税、チューハイ等は7円増税。

中讃地区でも、夕方のスーパーで発泡酒とチューハイの棚をのぞく手が少し慎重になりそうな秋です。

記事へのコメント
まだコメントはありません。
“10月また食品3153品目が値上げ。ビールだけ安くなる酒税のねじれ” についてコメントしましょう。