子どものSNS規制、国が動き出す。「守る」と「縛る」の境目を考えてみた

覆面@まるつーとは:全国のニュースをどこからともなく見つけてくる、正体不明の覆面コラムニスト。まるつーとの関係については「コメントを控える」としている。

何が起きた?

高市首相が、子どものSNS利用のルールづくりについて、来年(2027年)の国会に法案を出したいので、年末までに方針をまとめてほしい」と子ども政策を担当する黄川田大臣に伝えたそうです。

首相からは「海外のやり方も参考にしつつ、日本としてどんな対策がいいかをいちばんに考えて進めてほしい」と。つまり、まだ中身は何も決まっていません。「これから方向を決めよう」という段階なんですね。

なぜ今、話題なの?

背景にあるのは、SNSがきっかけで事件に巻き込まれる子どもが増えていること。2026年版の「こども白書」では、2025年にSNSがきっかけで被害にあった小学生の数が、これまででいちばん多くなったと報告されたそうです(日本経済新聞・FNN)。

海外の動きも刺激になっているみたいです。オーストラリアでは16歳未満のSNS利用を禁止する法律ができるなど、年齢制限を入れる国が増えてきています。「よそがやってるのに日本は」という声は、こういうとき必ず出てきますよね。

日本では、こども家庭庁の専門家会議が2026年7月30日に、話し合いの途中経過をまとめた案を出したそうです。その柱が「利用者が本当に何歳かをちゃんと確認することを、SNSの会社側の義務にする」というもの。

今は自己申告、つまり「私は18歳です」と自分でチェックを入れれば通ってしまう状態です。それを会社側の責任に切り替えようという話みたいです。

ざっくり言うと、子どものSNS被害を減らすため、年齢確認を厳しくする法案を来年の国会に出す方向。ただし中身はこれからということですね。

覆面が気になったところ

小生がいちばん気になったのは「◯歳未満は一律で禁止」という考え方の扱いです。6月の案では触れていなかったのに、7月30日の案には「政府が引き続き話し合いを進めるべきだ」という一文が新しく入ったそうです。

つまり「◯歳未満は一律ダメ」とまでは決めていません。でも、検討の入り口には立った。そういう微妙な位置なんですね。ここを「日本もオーストラリアみたいに禁止へ」と読むのはまだ早いと思います。案の言葉は「話し合いを続ける」にとどまっています。

もう一つ。年齢確認を厳しくするというのは、要するに「あなたは何歳か」を会社が確かめるということ。やり方によっては、身分証や顔の情報を集める形になりかねません。子どもを守るために、みんなの個人情報を差し出す。この引き換えがちょうどいいのかどうかは、方法が決まってから冷静に見たいところです。

反対の側から見ると

賛成する人の言い分は分かりやすいです。被害にあう子どもが実際に増えている以上、自己申告まかせの今のままでいいわけがない。守る仕組みは要ると。

慎重な人は、行きすぎたルールが表現の自由や子ども自身の権利を狭めないか、年齢確認のためといって個人情報が集められすぎないかを心配しています。困るのは会社だけではありません。うまく作らないと使う私たちにも負担が回ってきますよね。

どちらも「子どもを危険から遠ざけたい」点は同じ。もめるのは、そのやり方と線引きです。「守る」に反対する人はいません。もめるのは、誰の何をどこまで差し出すかなんですね。

覆面のひとこと

方向は正しいと思います。ただ、法案は中身が命です。年齢確認のやり方、集めた情報の使い道と保管、対象になる年齢。ここが決まっていない今の段階で「ルールができたから安心」と言い切るのは早い気がします。守るための仕組みが、別の心配ごとを生まないか。年末の方針と来年の法案の文、そこまで見て初めて評価できる話だと、小生は思っています。

まとめ

高市首相が8月7日、来年の国会に法案を出すため、年末までに方針をまとめるよう指示したそうです。専門家会議の途中まとめの案は「年齢確認を厳しくすること」を柱にしていて、一律の年齢制限は「話し合いを続ける」となっています。

中讃地区でも、子どものスマホを何歳から持たせるかは、家庭の食卓で毎晩交わされている相談ごとですよね。国の線引きが決まる前に、まずは家の中の線引きから始めてみるのもいいのかもしれません。

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